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別のオバマが、別のヨーロッパに行く
13:2902/04/2009
 

 

 

アンドレイ・フェヂャーシン、ロシア・ノーヴォスチ通信社、政治解説員。

 

 

アメリカの大統領、バラク・オバマは、3月31日夕方に(モスクワは4月1日に訪問する)、自身の最初の大きなーロッパ外遊を始めた。4月1日から7日までの彼のスケジュールはサミットや首脳会談で一色だ。どのサミットも、ほとんど地雷にように振りかけられる外交議事録で一杯になるだろう。4月2日のロンドンでのG20サミットは、すでに明白であるが、彼からは期待するものは得られないだろう。彼が決定することは少ないことは明らかだ。そしてその後、もう1日過ごすことになる。ロンドンサミットの後のストラスブルグ-ケリでの4月3-4日のNATOの記念サミットは、あまり喜ばしいものにならないかも知れない。同盟国は、アメリカが彼らからアフガニスタンで望んでいること、つまり追加の軍事派遣、についてアメリカと同意したくない。オバマ自身はこのためにストラスブルグ-ケリに行くのだが。

 

4月4-5日のプラハでのEC-アメリカのサミットもやはりプレゼントにはならないだろう。なぜなら、そこでも、ロンドンのG20で起きることが起きるだろうからだ。そして、さらに、EUの議長を務めるチェコの首相は、オバマが到着する2-3日前に、当局によって提案された経済健全化方策は、「地獄への道だ」と語った。これだけでは足りなかった。チェコというのは何か新米のようだ。チェコの国務機関は、回答として、その政府がロンドンサミットの1週間前に議会で不信任決議を受けた自国の首相に、自国内の問題に取組んだ方が良い、とのアドバイスをすでに出していた。最後に言えば、G-8の形式で、古い問題を解決することに成功できていなかったことを考えると、20あるいはそれ以上の参加国の形式でこれをどのように解決できるだろうか?そして、さらに言えばサミットには執行強制決定権もないのだ。

4月6-7日のトルコ訪問は、同国はアメリカのアジアで最も信頼をおけるNATOの同盟国であるが、状態を改善するかも知れない。もし、NATOの当たらしい事務総長を選ぶ必要がなかったならばだが。現在の事務総長は夏に退任する。トルコ人は、その完全な支援なしにアメリカはアフガニスタンでほとんど何もできないが、このポストへの候補者として提案されているデンマーク首相のアンデルス・フォグ・ラスムッセンに対して怒りで荒れ狂っている。トルコ人は、デンマーク人のNATOの最高政治ポストに就任することは公衆の恥と、全イスラム世界の侮辱だと見なしている。トルコが最も気に入らないのは、ラスムッセンが2005年またはそれ以後、デンマークの新聞による預言者モハメッドに対する風刺画の公衆スキャンダルの嵐の中で、この神への冒瀆(瀆神)に謝罪することと自国の印刷物を非難することを拒否していることなのだ。しかし、ラスムッセンの就任は、イギリス、ドイツ、フランスも支持している。オバマは、思うに、どうやら、トルコがアフガニスタンに追加軍を派遣することを強く要請しない代わりに、トルコにラスムッセンの就任を「受け入れる」よう説得を試みるだろう。

 

イスタンブールに滞在し、オバマは、ついでに、イスラム世界へのある種のメッセージのようなものをもって臨むかも知れない。オバマはブッシュとは極限まで対極にある。

 

全体的に、ヨーロッパへの旅行はオバマにとって、リョ国そもそもが全くなければ良いというものになろう。公平を期して言えば、オバマは、批判されても然るべきことは何1つ犯していない。しかし、これは、ヨーロッパでの昨年の夏の候補者オバマの凱旋的会談を繰り返す理由にはならない。ヨーロッパではすでに、新しい大統領から多くを望むべきではないことを理解している。そしてホワイト・ハウスは多くを与える用意もない。つまり、あの時と比べ、別のヨーロッパに別の人間が訪れるということだ。

 

オバマのヨーロッパ到着の前夜に、あるイギリスの新聞が掲載した:「アメリカの大統領に一度に襲いかかることは公平を期すものではない。彼にはもう少し時間をあげるべきだ。半年くらい。彼に過酷な条件を課すのはその後で良い。