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ロシアの軍改革費は西側が非難するほどではない
16:3525/03/2009
 

 

 

 

ニキータ・ペトロフ、ロシア・ノーヴォスチ通信社に特別寄稿。

 

 

3月17日に行なわれたロシア国防省の拡大会議委員会から数日が経過したが、祖国のマスコミも西側のマスコミも、会議で発言された報告と演説の内容を論評し続けている。複数の報告や刊行物の分析は、会議参加者たちがロシア大統領ドミトリー・メドヴェジェフと国防相アナトリー・セルジュコフの発言の中に会議で発言されたことではなく、個々のジャーナリストや幾人かの軍事専門家が聞きたいと望むことを見るように仕向けている。

 

非常に驚かせたのは尊敬すべきWall Street Journal。同誌は、「クレムリンはアメリカに対し強硬路線を取ると警告している」というロシアの軍事省庁での会議に関する論文を表題にした記事を書いた。イギリスのTimes誌も、ドミトリー・メドヴェジェフの演説のトーンをタカ派的政策の現われとして位置づけ、Wall St. Journalの論文に同調している。同誌は、ドミトリー・メドヴェジェフはNATOのロシア国境への東進拡大に鑑み軍備の再編成の野心的計画を推進するつもりだと指摘し、「冷戦口調」の演説を行なったとみなしている。

 

しかし、ここでは、メドヴェジェフは2011年後に大規模に行なうロシア軍の再編成についての実際の計画を述べたに過ぎず、アメリカの指摘については彼は一言も言及しなかった。そのことを確かめたい希望者は、ドミトリー・メドヴェジェフの演説の全内容が掲載されているクレムリンのウェブ・サイト(http://www.kremlin.ru)かロシア国防省のサイト(http://mil.ru)を開ければ、確認できるはずだ。

 

さらにメドヴェジェフは、「地域的な危機や国際テロを呼び起こす脅威は存在ことを述べた。彼は、「我々の国境の近くでNATOによる軍事インフラの拡大の試みは停止していない」ことを喚起し、「すべてこれは我々ロシアの軍事力を将来質的に近代化することを見越して、新しい型の軍事兵器を購入して置く必要性がある」ことを強調した。このことからどこに「タカ派的路線」という表現が出てくるのだろう?ペンタゴンの今年度の軍事予算が約6000億ドルに達しているのに対して、ロシアの軍事予算はわずか約400億ドルであることを考えれば、「タカ派的意味合いなどないこと」は尚更である。通貨レートも周知の如く、現在下落の一途で一箇所に留まっていないことも明記して置きたい。ロシアの指導部を、アメリカと比べて軍事予算でこんなに違う状況下でロシア軍が戦闘能力について増強していると非難するのは、公平に言っても、正しくない。

 

ロシア軍の再編成が極めて必要であることは、近代偵察設備、通信設備、目標照準装置、ナヴィゲーター、無線電子闘争、夜間照明などの近代装置が軍に不足していたために、58軍部隊が重大な損傷を負った昨年の南オセチアの束の間の紛争の教訓が示した。3月17日の国防省拡大会議でのアナトリー・セルジュコフの報告を注意深く読んだか聞いた人は、大臣が引用した明瞭な数字、ロシアの軍備と兵器技術はわずか「10%」しか近代の規準に合致していない」という数字を思い出さざるを得なかっただろう。このことからもロシアには大規模でかつ喫緊な軍事刷新が必要であることが判る。例え、金融危機の最中であろうとも、だ。