三井物産:サハリンでアンモニアとメタノール生産に乗り出す
18:4515/04/2008

ユジノ・サハリンスク、4月9日。ロシア・ノーボスチ通信社、イリーナ・バイバルザ。

 

日本の会社「三井物産株式会社」は、サハリン州政府の支援を受けてサハリン島でアンモニアとメタノールの生産に乗り出す。この旨、水曜日(9日)、サハリン州政府との実務会議で同社のガス化学部管理部長田中トシヒロ氏が表明した。

 

「サハリンはガス化学発展にとって独特の条件を備えている。ここには炭化水素の採掘田があり、ガスの採掘が行われており、しかも島はガス化学商品の主要消費国であるアメリカやアジア・太平洋地域に近い。従い、貴州はメタノールやアンモニア製造に最適な場所にあり、我々はこの問題に集中的に取組みたいと考えている」と田中氏は述べた。同氏の言葉によれば、「現在世界では、これらの商品の需要が大量にある。サハリンのガスの利用のマスター計画を作成する際、2年前、我々は、1トン当たり150-170ドルの価格でアンモニアとメタノールの価格を想定していたが、今は、それらの価格は250-300ドルに上昇した。しかし、我々は、生産コストも上がったことを考慮しなければならない。従い、我々の一番の関心は原料の調達先がどこであるかということだ」と田中氏は述べた。

 

天然資源委員会石油化学施設管理次長のワレリー・パンコフの発表によれば、現在、サハリン州では、2つの石油化学プロジェクト「サハリン-1」と「サハリン-2」が推進されている。「サハリン-2」で採掘されるガスのすべては契約済みで、予備はない。残っているのは「サハリン-1」と将来のプロジェクトだ。しかし「サハリン-1」プロジェクトでは、ガス組成物の開発はまだ行なわれていない。さらに、「サハリン-1」では付帯的に発生するガスの予備も利用することができる。これだけでも年間50-60億m3の採掘が推定されているとパンコフ次長は述べた。

 

 彼は、付帯ガスで得られる重炭化水素の割合は天然ガスに含まれる割合より多いがそれほど多いわけではない。そこには90%以上のメタノールが含まれていると述べた。「サハリン-1」プロジェクトについては、州政府は、プロジェクト遂行企業との間で、採掘されたガスをガス加工工場に納入する交渉も行なっている。

 

 州政府経済委員会投資部々長のセルゲイ・アレクセイェンコによれば、サハリン政府は島の北部でアンモニアとメタノールの生産工場を配置することを計画しているとのことだ。「この計画にはプラスとマイナスがある」とアレクセイェンコは語る。プラス面は、生産を、「サハリン-1」プロジェクトの資源基地に接近して行なうことができ、この場合、すでにパイプラインが敷設されており、エネルギー施設も備わっていることだと説明した。マイナス面としてアレクセイェンコ氏は輸送コストの問題で、生産された商品を、島の南に位置する港まで鉄道で運ばなければならないことを挙げた。

 

 日本側代表団は、この新しい情報を検討すると述べた。「主要課題は、新しい選択での問題協議を今後も継続することだ」と田中氏は述べた。

 

三井物産株式会社は、財政的にも産業面でも日本で最も強力な独占グループを形成する企業の1つで、資金、貿易、海運、資源採掘、繊維、等、日本さらには韓国の産業分野でリーダー的な存在になっている。