水不足は地球の喫緊の問題
18:4015/12/2008

 

 

アンドレイ・キスリャコフ、ロシア・ノーヴォスチ通信社に寄稿。

 

 

国連の専門家のデータによれば、2025年までには地球の半分以上の国が、今世紀の半ばまでには4分の3の住民が淡水の深刻な不足に見舞われ、のどの渇きに苦しめられるだろうと予測している。しかし、現在でも、地球の10億人以上、つまり6人に1人が何らかの意味で淡水飲料水の不足に苦しんでいる。

 

このような悲観的な予測は一体何から来るのだろうか?要素は幾つかある。まず、地球上では住民が急進的に増えている。その住民は、付随的に、生活を快適にする益々新しい文明を創り出しているが、それは巨大な水を消費することを意味する。その一方、現代の地球規模の気候変動は砂漠が以前は実り多かった土地を襲い始め、結果として、農業生産を「水の確保が益々困難な」事業にしている。

 

最近の調査では、地球上の1人1人のために、飲料、衛生そして食糧品生産のため、平均で年間1000立米(m3)の水が必要になっているというデータが出ている。その供給率は、地域に懸かっている。なぜなら、地球上の水資源の配分は全く一様ではないからだ。

 

高い人口上昇率を持つ後進国や発展途上国の旱魃地域で水の必要量を保証することは特に難しい。しかし、そのような状況はそれらの国だけではない。中国やインドのような巨大な人口を持つダイナミックに発展する国でも、すでに今、淡水の著しい不足に見舞われている。両国にあるガンジス川や揚子江のような巨大な川は、年間の大部分、水深が浅くなっている。デリーや北京のような都市の急速な発展は、土壌の水の水準を下げている。

 

 水の危機はアメリカも避けて通らなかった。最近の激しい旱魃は、ジョージア州北部と南西部の大部分の都市で水不足を引き起こしている。

 

 水資源管理国際研究所の学者の意見では、もし社会に経済成長と人口増加が現在のようなダイナミックさが続けば、水の必要量は21世紀中葉までには、現在よりも3倍以上になり、20年後にはついに飲料水不足が発生するとの意見を持っている。

 

 現在の状況で、学者と専門家は、まず第一に、経済的要素を基盤に結論を見出している。例えば、旱魃に襲われた砂漠あるいは半砂漠地帯に食糧品を保証することは、そこにすべての必要なものを持ち込めば可能になる。この場合、経済的に正当と思われる商品の配達は、多くの国に、自分自身の水源を農業に消費することを防ぐことの手助けになる。大量の自然水埋蔵量に恵まれているヨーロッパやアメリカの先進国は水不足について心配するのはまだ早いと思っているかも知れないが、然るべき修理をしないで数十年の間に現在著しい程の補い難い水の損失を引き起こしている水供給のインフラを近代化することについては真剣に考えるべきである。