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ロシアの次期大統領:選挙はまだだが、任命はすでにされた
06:5012/12/2007
 

アンドレイ・ヴォヴラ、ノーボスチ通信社政治解説員。

 

次期大統領は誰か?数ヶ月間に亘る予想と候補者たちのお見合い(面接)が、やっと終わった。ドミトリー・メドヴェジェフが任命された。彼は順番では最初の候補者であり、現実的に後継者として見なされていた。今回の任命により彼は事実上の後継者になったと言って良い。彼の推挙は政権党「統一ロシア」だけでなく、「公正ロシア」、「農業党」、そして「市民勢力」によっても支持された。つまり、彼は単に政権からだけでなく、広範な政治勢力の代表者たちからも支持されている。いずれにせよ政権党「統一ロシア」が同盟を組める相手と見なせる勢力からの支持である。

なぜ選択が彼の肩に降りたのだろうか?思うに、プーチンと共に歩んで来たすべての人たちの中で、彼が一番プロフェッショナル的な成長、国家管理という易しくない芸術を習得する技量、必要に応じて妥協する柔軟さ、敵を作るのではなくパートナーや同盟者を発見する眼力、で最も優れた能力を示したからだろう。同時に、彼は、一定の厳しさも兼ね備えていることを忘れてはならない。積極的なテレビを利用した広告も彼に高い点数を与えた。しかし私の見る目では、彼は実際の人生ではテレビ広告の中でよりもはるかに説得力があるように見える。

この選択には海外も喜ぶことになると思う。西側との関係が最大に緊張して以来、とりわけ、下院選挙の結果、緊張が高まって以来、ロシアは、民主主義的価値観を引き継ぎ、ヨーロッパ路線を選択する責任能力がある政治家像を示す明確なイメージを持つ人物が大統領に選ばれるというはっきりとした信号を送っていた。そして、我々は、従来通り、自国の国益を断固として守り、当然として起こる競争原理の闘いを、終りのない和解し難い紛争にさせてしまう意思は全く持っていない。これらの点でメドヴェジェフは全く文明的で相応しい大統領である。

後継者とのお見合い(面接)が進んでいる間、メドヴェジェフの競争相手たちは何か特別に自分を表現することはしなかったことを述べて置かなければならない。ヴィクトル・ズプコフは、主に、あまり重要でない役人なら全員が感じただろう「自分は政府から追い出されてしまうのでは」との恐怖を与えることで真価を発揮した。セルゲイ・イワノフは、人間の視力では到達しないもの、ナノテクノロジーに丸1年取り掛かり切りだった。さらに、彼の血流には軍事的血筋が強かった。その結果、当然、反西側的志向が強かった。その他の候補者はあまり重要でない分野での活動が目立った。従い、記憶に残らないほどだ。一方、メドヴェジェフは、不思議なことだが、将来性のある政治家にとっては破壊的区域といつも見なされていた「社会分野」に立ち向かった。2年間彼は、極めて面白みのない、しかし非常に重要な分野に取組んだ。我が国の何百万人もの市民の社会的、物質的状態を改善するために闘った。そして、巨大な資金的及び組織的資源を集中化することにより、多くのことを達成させた。

恐らく、これは、大部分の人々に最大限に理解される任命であり、多くのエリートの結集を引き出すことができる選択だったのではないだろうか。しかし、同時に、メドヴェジェフにも、きっと、彼なりの共感と反感があるだろう。高い職務で活動する間に、自分が執着したい分野、優先したい分野が形成されただろう。従い、彼が任命されたことを、現在政治的エリートに属する人たちすべてが喜んでいるわけでもないだろう。

次期大統領とプーチン現大統領との相互協力はどのように進むのかは、非常に重要なことである。しかし、ここには、どうやら、問題は発生しないと思われる。メドヴェジェフはいつもプーチン大統領に最も近いそして信頼ある戦友と見なされてきた。従い、大統領と国民リーダーとの間の結び付きは、その政治形態がどのように伝統と矛盾しようと、最高に有機的に作動すると思われる。尤も、4年後にはロシアはどうなるかとの質問には、この政治形態でも我々に何の回答も出していないが。

もちろん、メドヴェジェフが大統領の椅子を目指す競争、大統領選を彼1人でやるのではあまり面白くない。このことに関連して、最後の質問、大統領選挙キャンペーンの策略に「終止符が打たれたのか」?との質問が起きる。答えはやはり「終止符は打たれた」ということになりそうだ。なぜなら、政権党が2人の候補者を支持することなどあり得ないからだ。そして、もし、誰か、政権党以外に、このような候補者、省、社会活動あるいは何らかの仮説の知事の連盟のような、候補者を擁立したとしても、政権党の候補者が負けることなどあり得ないことだ。