沿海地方は日本海沿岸にあり極東の最南部に位置するロシア東南の地方だ。最も遠い一角で、驚くべき美しさ、高山地帯と低地、湖と海岸の砂浜、急な流れの河川、そしてその美しさで魅了する滝、活動を休止した休火山、石質隕石から成る噴火口、神秘的なカルスト性鍾乳洞...
太平洋岸の驚嘆に値する地方は、天然の野生の一角を求めての旅行愛好者、真に美を評価する者、そして本当のロマン主義者たちを魅惑する場所だ。
沿海地方の海岸はどのように言い返しても反駁しがいほど印象的であり、本当に人々を惹き付ける。それは何であっても良い。岩崖のある数え切れない海岸の小湾でも良い、入江、広大な銀の砂浜でも良い。本当に忘れることができない。非常に美しい島々は、沿海地方の本当の資産であり誇りだ。これらは原生状態のままであり、文明の手が触れられていない。そのことは、ピョートル大帝湾にあるロシアで唯一の海洋自然保護公園を訪れれば判る。人目につかない本当にきれいな自然のこのような一角を見つけることは仲々できない。まさにこのために、環境自然見学旅行は、沿海地方では特別に発達した旅行形態だ。海洋自然保護公園は、ロシアの93の自然保護公園の中である意味で唯一の公園と言える。この区域は総面積63000ヘクタールで11の島を持つ、3ヶ所の海域を含む。自然保護公園の創設の主要目的は、自然環境、及び日本海のピョートル大帝湾の海洋と島の動植物相、とりわけ海洋有機物の遺伝子ファンドの維持である。
自然公園の動植物世界は、地球で最も偉大な陸と海の相互活動の接触地帯で発生した。ここには、冷たい沿海地方と温かい対馬海流の流れが分岐しており、そのためにここには北極地方と亜熱帯地方、いや、熱帯地方の有機物ですら生息している。自然保護公園に住む海洋社会の動植物の種別は非常に多様であり、ロシア全土のすべての海洋地帯の中で最も豊富である。岩には簡単に、グレヤと言う大型の斧足類(二枚貝)イガイが生息する浅瀬を簡単に見つけることができる。氷河に削り取られた岩石の破片、巨大な大丸岩は、イソギンチャクやヒドロ、海綿虫が絨毯のように一面に敷き詰められている。せかせか動き回る甲殻類は、海中の風景に生き生きさを与えている。甲殻類には、小さなヤドカリも1メートル半もあるタラバガニもいる。沈泥や砂の土壌にはホタテ貝や極東ナマコがごくあたりまえに生息している。砂の海底では扁形のウニや海底虫が星や花の冠のように輝いている。
地質、考古そして歴史記念碑や海中、沿岸そして島に生息する動植物社会も海洋自然公園を彩る描写対象である。
自然保護公園の名所旧跡の充実、地域の交通上の便が良いこと、公園職員に専門家がいること、これらはすべて、自然保護公園の領地で、知識を付ける一般見学旅行、学術旅行、教育旅行、健康増進旅行、徒歩旅行、ダイヴィングコースなど多様な自然環境旅行を組織し遂行できる条件が揃っている。
沿海地方に来ると、極めて希な(地球の他の地域ではすでに死に絶えた)動植物に遭遇することができる。ウスリースクのタイガ(密林)の豊富な森林には、本当の自然の宝が埋もれている。まずジャングルがそうである。そこでは、食用のキノコやイチゴ、薬草を発見することができる。それらの中で「王様」は、もちろん、チョウセンニンジンだ。ここでは、トラやクロテン、オオヤマネコ、黒いツキノワグマそして東アジアレオパルド(豹)にも遭遇する。沿海地方の上空にはイヌワシ、オオジロワシ(尾の白い)、ハクチョウ、キジ、カモ-オシドリ、サギが飛んでいる。森林草原の中にある天然色の湖の上には、マハオニ(巨大キアゲハ)、アポロウスバシロチョウ、アルテミスと言った名前の珍しいエキゾチックな蝶々が上空を飛ぶ。
もし、力とエネルギーが充分にありゆったりとした快適な休息が合わない旅行者には、スポーツ旅行も提案できる。スポーツ旅行の愛好者は我々の地方をすでにかなり前から知られている。沿海地方でのアヴァンチュールで活動的な旅行は、真の不屈さと力で旅行者の体も心も充足させてくれる。ここではアヴァンチュールが周辺の自然の静けさと結びついている。このような旅行は、大都市の煩雑からの解放感、エネルギーの洗い流し、同時に、精神的安定感を与えてくれる。旅行者は、血液の中のアドレナリンを安定的に高く保ち、未開の人に触れられていない自然と接触し、そして、もちろん、すべての試みを成功裏に終了した後の勝利者の気持ちになることを可能してくれる。沿海地方でのスポーツ旅行には、ダイヴィング、サーフィン、パラシュート、パラグライディング(Paragliding)、カイティング(Kiting)、アルペンスキー(山スキー)、スノウボード、乗馬スポーツ、そして、洞窟めぐりの旅、がある。
沿海地方の自然は最高に豊富で、山、森、平野、多数の素晴らしい島々はハンティング旅行が発展するのに最高の条件を創り上げている。スポーツハンティング旅行では旅行者は、オオジカ、アカシカ、イノシシ、まだら鹿、ヒグマを戦利品にできるかも知れない。小柄の獣ではウサギ、アナグマ、キツネを、その他の小野鳥では、キジ、ガチョウ、カモを戦利品にできる。さらに、毛皮で覆われた獣(毛皮獣)をハントする旅行も可能で、オオカミ、クロテン、リス、ミンク、マスクラットを獲物にすることもできる。沿海地方では公園や自然保護区域及び住民居住区の近辺を除いては実質的にすべての地域で狩猟することが可能だ。沿海地方では、さらに、好都合の地理的位置と充実した交通網など狩猟にとって多くの恵まれた利点を持っていることも、この地方への狩猟旅行をさらに魅力的なものにしている。
沿海地方では魚釣りが異常な程人気があるがそれは全く当然のことである。そのことは、当然、魚釣り用の旅行も良く発達しているということだ。沿海地方はそもそも太平洋岸にある。従い、多くの素晴らしい湖や河川の揺籃の地になった。日本海は、例えば、ロシアの海の中でも魚の種類の多様性では第一位を占めている。我々は旅行者が自然と差し向かいで滞在し、沿海の水の世界の多様性を堪能できるように旅行者に提案している。魚釣りの伝統的な対象になっているのは、川魚、海魚、海底に生息する多様な動物、カニ、タコ、貝やイカなどの軟体動物だ。真の魚釣り愛好家は、一度沿海地方の禁漁保護区域を訪れたら、素晴らしい旅行と海底での漁による満足感を味わうためにさらにそしてまたさらにここに戻ってくる。フィシング旅行者には、居住ができる長期用の旅行も1日だけのフィシング・ツアーも旅行品目で提案されている。沿海地方への素晴らしいフィシング旅行が旅行者のために1年のどの時期でも待っている。
沿海地方では完全な休息のための旅行も可能だ。そのための保養地、療養所、休息の家も充実している。健康増進用旅行は、良い気分を取り戻し、充分に休息し、さらに美しく若くなること、これらすべて短い休暇期間の間に実現することを望んでいる人のために提案されている。沿海地方で正しく計画し、自然に囲まれ、療養コースを踏めば、3-4週間で健康が回復し、忘れられない印象を植え付けられるだろう。サービスの範囲は、その多様性に驚かされる。ここでは、沿海地方の最優秀の医者の経験と近代的な医療方法が利用され、沿海地方の環境的にきれいな地域で快適な条件で過ごせるように休息者へのサービスも行き届いている。
沿海地方の首都、ウラジオストックは1860年7月2日に建都された。人口は85万人、面積は600平方キロメーターだ。姉妹都市には、ジュノ市、サン・ディエゴ市、タコマ市(以上、米)、新潟市、秋田市、函館市(日本)、釜山(韓国)、大連(中国)がある。
ウラジオストックは誇って当然の自分の島を持っている。それは、ポプヴァ島、レイネケ島、そしてルースキー島であり、すでに市民やロシアの他地域からのお客にとって最高の休息の場所になっている。
ウラジオストックの気候は独自であるが、誰も、特に、7月から9月に訪問する人はがっかりさせない。この時期の沿海地方は「ビロードの季節」という栄誉ある名前で呼ばれるようになってから久しい。ウラジオストックでは本当の夏は7月に始まり、秋に終わることは人々は知っている。
ウラジオストックには、訪れた人すべてが新しい忘れられない印象を持つユニークな場所や名所旧跡がある。名所旧跡の大部分は、見学が簡単にできる場所にある。特に下記の名所の見学を推薦したい。
ウラジオストック要塞。ロシアの領地に保存されるロシアの海の要塞の1つである。要塞は19世紀末から20世紀にかけての海軍防衛建築のユニークな記念碑である。ウラジオストック要塞の道具には、敵がこんなにしっかり要塞化された施設と戦闘することは自分にとって不利であると見なしたため全歴史の期間、敵目掛けて射撃する機会が一回もなかった。現在はウラジオストックの海の要塞の堡塁、角面堡、砲台は博物館の設備の一角を占め貴重な記念碑になっている。
旧式自動車歴史工学博物館。この種の博物館ではロシアで唯一の博物館だ。博物館には20世紀の20-70年代のロシアと外国の自動車工学の貴重なコレクションがあり、そこには50台以上の種々の旧来の自動車やオートバイが展示されている。博物館には写真や自動車技術に関する書類も展示され、項目ごとに分けた図書、ビデオファイル室、レクチャーホールもある。博物館では、最初のソ連の自動車になったGAZ-AとGAZ-AA、「クロガン、黒いメダル」、その他多種の車、さらにオートバイではL-300、「赤い10月」、TIZ-AM 600、ハーレイ - デヴィドソン WLA 42 SOLO、インディアン741B、などと言ったユニークな珍品を見ることができる。
軍艦記念館が位置する戦艦湾岸通りでは、式典の日にはパレードを見ることができる。本物の巨大帆船「パラーダ(パラス)」と「ナジェジダ(希望)」の見学は旅行者の間で変わらない人気がある。
海洋水族館とイルカランド(イルカ大水槽)。ウラジオストックの中心部にある。ここには沿海地方の様々な海洋動物世界を見ることができる。
ケーブルカー。ロシアで唯一のケーブルカーから広がるウラジオストックの全景は旅行者の視線を変わらずに引き寄せている。ウラジオストックの夜の驚くべき美しさの全景は、展望台からの見学を勧めたい。
植物園。広く知られた植物博物館と生きた自然の実験研究室がある。ここには地球のすべての大陸から多数の植物が集まっている。ここでは旅行者は、ヤシ、シュロ、松、竹、樫、その他異国情緒豊かな植物の最も多種のコレクション、そして、沿海地方全土に知れ亘っているバラ園、さらに、珍しいアザレア、ツバキ、ランなどを見学でき、それらの美しさを満喫できる。また、植物の間の小道や草地の散策も人気がある。
友好の石。石を岩から伐り落としたのは、ナホトカの地理上の姉妹都市、舞鶴市の当時の市長であると言い伝えられている。友好使節団によってロシアに持ち込まれた石の標識には日本語とロシア語で碑銘が書き込まれている。ナホトカには、さらに、姉妹都市用の記念碑壁が2枚建設され、壁には姉妹都市(ナホトカ、舞鶴、小樽そしてオークランド)の浮彫りの紋章が付けられ、銘文が4つの言語で刻まれた。
また、土産販売用に店舗や小店も広い範囲に存在する。そこでは、通常見られない凝った細工品(じゅうたん、銀の鋳造品、クリスタルグラス)や独特の民族手芸品(木製品、白樺皮品、陶芸品)、民族繊維(服、刺繍、レース編み)、宝飾品、ロシアの民族服をまとった信じられないほど美しい人形などが売られている。