原子力分野で専門家養成を。トムスク州知事が日本との協力を提案。
07:3028/03/2008

ロシア・ノーボスチ通信社。オリガ・アルドニナ。

 

トムスク州政府の報道部職員は、水曜日、ロシア・ノーボスチ通信社に、トムスク州知事ヴィクトル・クレスは、原子力専門家養成と核研究の分野で日本と協力関係を結びたいとする提案を日本に出したと発表した。

 

トムスク州は、知事の言葉によれば、すでに半世紀以上原子力エネルギーと関わりを持っている。在モスクワの日本大使館で開かれたトムスク州プレゼンテーション(紹介)の時に、クレス知事は「この点では、我々の地域は貴国と同じだ。なぜなら、日本は原子力エネルギーを所有するリーダー国の1つだ。その国民総電力生産に占める割合は30%に達する」と語った。

 

知事は、州内には世界の原子力分野で最大級で独特な企業の1つ、シベリア化学コンビナートが操業していることを強調した。

 

「トムスク州は、原子力専門家の教育と養成のための必要な可能性がすべて揃っている。トムスク総合技術大学は、核燃料サイクルに携わる全ロシアの企業の必要に応じて専門家を輩出しているロシアでも主導的な大学だ。トムスク州のセヴェルスク市には国立技術アカデミアがある。原子力関係の企業のための人材育成に携わる中級専門教育機関もある」とクレス知事は述べた。そして、現在、トムスクの卒業証書を持った指導者や専門家が働いていないロスアトム系の企業は1つもないことも付け加えた。

 

さらに知事は、「トムスク市には素晴らしい科学基礎、核物理学科学研究所、奥ウラルに唯一の教材用の核原子炉があり、シベリア化学コンビナートやトムスク総合技術大学の学者の発明は世界でも類を見ない」と指摘した。

 

彼は、核エネルギーは、原子力関係の企業のための人材の共同養成の観点からも、そして、同分野での共同研究の推進の観点からも、トムスク州と日本の相互協力の「もう1つの分野」になる可能性があるとの意見を述べた。

 

さらに、知事は、ナノテクノロジー、新しい医学技術及びデジタルテレヴィジョンの発展でも協力を提案し、マイクロ・エレクトロニクス技術、薬剤学、食品産業、などの分野で一連のトムスクの企業が協力可能な提案を提示した。

 

報道部職員の発表によれば、クレス知事は、トムスク州の投資及びイノヴェーション(革新分野)の可能性を知ってもらうためビジネス・ミッションの一環で2008年にトムスクに日本の企業を招待した。

 

クレス知事は最後に、「我々は、どの方向の話し合いでも協力でも門戸を開いている。トムスクで日本のお客様にお会いできれば嬉しい」と述べた。