ピョートル・ゴンチャロフ、ロシア・ノーヴォスチ通信社に寄稿。
アフガニスタンに関するモスクワ国際会議が3月27日に開幕する。会議は上海協力機構(ロシア語略記ШОС)の発案と庇護の下で遂行される。
会議は、地域規模の出来事にならないわけにはいかない。アフガニスタンは、ШОСの責任地域の片隅のどこかではなく、そのまさに心臓部に位置する。東、南、そして西からはШОСのオブザーバーになっているパキスタンとイランが、そして北からは、すでに常任加盟国になっている中国、タジキスタン、そしてウズベキスタンが同国を取り巻いている。ШОС自身(2001-2002年の冬に形成を積極的に開始した)そのもが、とりわけ、まさにアフガニスタンで起こったことそして起こっていることのために、その後はもはや全てのその他の理由のために、自分自身の地域政策の形成を始めようとするこれら地域のすべての国の試みである。
モスクワ会議での問題の中には、それは非公式的であるかも知れないが、次のようなものだ。それは、アフガニスタンでの国際調停軍の戦略が効力を発揮しているのかどうかについての問題だ。国際調停軍とは、具体的にはアメリカとNATOであり、その戦略の効率の問題を指している。
ここで起こっているすべての大量の問題は、先鋭化した形で表現することができる。ШОСは、アフガニスタンの事態を自分の掌中に取り込み、アフガニスタンでNATOにとって替わる調停組織になる時期に来ていないだろうか?そして、そもそもアフガニスタンそのものをШОСに受け入れる時期に来ていないだろうか?少なくともこの目的に向かって努力する時期に来ていないだろうか?
1950年代の中葉、アメリカとイギリスは、最初アフガニスタンをバグダッド条約に、その後少し遅れて、SENTOと改名した同じ組織に引き込むために少なからぬ努力をした。その時、英米はカブールに、同条約に加盟するか、あるいは、あらゆる種類の軍事技術協力を停止するという最後通告の制裁を含めて、突き付けた。カブールはソ連の側に編成されることを余儀なくされた。カブールはもちろん完全計画の軍事技術協力を得たが、遅れて爆破したこの地雷爆破の影響をロシアはもろに受けた。アフガニスタンも同様である。現在の同国のアメリカとNATOの行動は、やはりこれと同種の影響を受けており、ソ連の経験と同様、不幸としか言いようがない。いやもっとはるかに不幸であるかもしれない。
アフガニスタンでは、従い、現在、どの軍事ブロックと任意の同盟を形成することは不可能だ。NATOであろうと、集団安全保障機構(同ОДКБ)であろうと、ШОСであろうと。しかし、アフガニスタンの力によって、アフガン問題に関しNATOとШОСとが協力することを実現することは、可能である。実質的に、アフガニスタンではNATOは形の上でも、また公式的にも存在しないと言って良い。アフガニスタンには、国連の路線に沿って、国際調停軍ISAFがあるだけだ。NATOについては、任意的であり、このISAFの要請により任意的に、調停作業の義務を引き受けているだけだ。このような場合、ШОСが、カブールには2国間関係を基礎に悪くない関係が設定されているアフガニスタンの隣国の行動の調整役という義務を引き受けない理由はない。
これらはすべて、現在極めてイデオロギー的発送で動いているように思える。特に、カブール政府を地域支配を試みるアメリカの無力な傀儡国として見なすならば、特に、である。しかしアメリカは現在真剣に考え始めたのだ。なぜアフガニスタンがアメリカにとって必要なのか、を。はっきりと明文化されたバラク・オバマ政権のアフガン方向の政策が「今週」公表されることになっている。これは丁度モスクワ会議でアフガニスタンを引き込もうとする協議が為される前夜に当たる。