04:42
17/02/2014
 
 
検索
駐日ロシア機関
ロシアのすべて
イベント
ロシア語の講座
読書
観光
ロシア料理
解説
主なニュース
科学
ロシア製ロケットエンジンが世界を周遊
09:4030/09/2008
 

 

 

アンドレイ・キスリャコフ、ノーヴォスチ通信社に寄稿。

 

来るべき3年間はロシアの宇宙飛行士にとって突破口的な年になることを約束させている。なぜなら、ロシアの宇宙への年間割当て金が約100%増額される期待が高まっているからだ。優先順位の高い事業として、ロシアに宇宙への単独飛行を確立させるだけでなく、打上げサービスの国際市場で重量感のある論拠になる拠出資金を今後充実させることが挙げられている。

 

どのロケットでも重要なものは、エンジンだ。このことについて言えば、ロシアのエンジン製造の輸出の可能性は、他の宇宙セクターと比べて遠く先に進んだ。

 

ロケットエンジンの祖国のみならず世界の生産の流儀を真に作っているロシアの生産合同企業「エネルゴマシ」は、自社の製品の外国への納入で羨ましがられる歴史を持っている。今は、夏の終わりに整版された同企業の対外経済計画は、同企業の活動をすでにすべての大陸に拡大させることを可能にするだろう。

 

「エネルゴマシ」の対外経済活動部長アナトリー・フロロフのデータによれば、現在「エネルゴマシ」は、ヨーロッパ、アメリカそして韓国のパートナーとはすでに積極的に協力中で、日本とブラジルとは協力の順番を待っている最中だ。

 

フロロフの言葉によれば、「エネルゴマシ」の予算は75-80%、エンジンRD-171とRD-180(ロシア語表記でそれぞれРД-171、 РД-180)の輸出計画の結果で作成される。RD-171エンジンは、ウクライナに納入され、そこで、2つの国際計画「モルスコイ・スタールト」(海からの発射)と「ナゼムヌイ・スタールト」(地上からの発射)の基礎である打上げロケット「ゼニート」(高射)が製造される。RD-180エンジンはアメリカに納入され、そこで、「アトラス系」の打上げロケットに搭載される。

 

この製品は、「エネルゴマシ」の名刺代わりになり、そのアメリカでの運命を表す言葉を幾つか個別に列挙したい。

 

1996年始め、本当に前例のない出来事が起こった。RD-180エンジンプロジェクトが、「ロッキード・マーティン」により製造されたアメリカの打上げロケット「アトラス」の第一段に取り付けられる競争で勝利者に認定されたのだ。1999年の春には、アメリカ人は、同国の打上げロケットでの利用のためにRD-180に証明書を交付した。

 

ロシアのエンジンを搭載したロケット「アトラス」号の最初の打上げは2002年の8月に行われた。現在、RD-180は、アメリカの政府機関、とりわけ、国防省、の利益のために有効な貨物を軌道に乗せるために広く利用されている最新のアメリカのロケット「アトラス-5」号の構成に入っている。

 

RD-180に関するロシア・アメリカの契約は、101機のエンジンの納入が見込まれている。現時点ではアメリカは41機取得した。アメリカはロシアから50機のエンジンを取得した後、自力でこのエンジンを製造する技術を身につけることを計画していた。しかし、計画を詳細に吟味した後は、その計画は見通しがないとして閉鎖してしまった。

 

「エネルゴマシ」とだけ関係を結んでいる日本も、凡そ、このように行動することを決定した。「ギャラクシィ」と呼ばれる両国の計画によれば、日本には、日本側も参加して仕上げられたエンジンが納入され始めることだろう。最初は日本人は自分のエンジンを製造することを計画した。しかし、最終的には、ロシアのエンジンが搭載されたアメリカのロケット「アトラス」を購入するようになった。

 

ヨーロッパの宇宙会社とは「エネルゴマシ」は、将来性があり繰り返し使えるロケットの製造の分野で協力している。現在、これらの作業は「ウラル」と称する計画の一環で遂行されている。しかし、将来のロケットに燃料として何を使うかはまだ不明だ。今の所は、メタンと並んで、伝統的な酸素灯油が検討されている。

 

非常に将来性がある計画として浮かび上がっているのは、「ロシア-ブラジル」総合宇宙計画だ。これは、新しいロシアの輸送宇宙設備「アンガラ」全体をラテンアメリカ大陸に納入する計画を指している。最初、アリカンタラに自国の空港の設置を成功させてから、ブラジルは自分自身の打上げロケットも製造する計画をしていた。しかし、技術的な複雑さがブラジル指導部をロシアと組むべきと計画変更するよう刺激した。フロロフの言葉によれば、現在ブラジルの計画では、地上のインフラ整備を含め、「アンガラ」システム全てを取り込むことになっている。