ハバロフスク地方の紹介
16:2526/09/2007

ハバロフスク地方 - ロシア連邦で最も大きな地方の1つだ。その面積は78万8600平方キロメーターあり、ロシアの領土の4,5%、極東経済地域の12,7%を占める。地方の領地は北から南までは約1800キロメーター、西から東まで125-750キロメーターに及ぶ。その中央からモスクワまでの距離は鉄道上で8533km、高空上で6075kmある。ハバロフスク地方には、7都市(そのうち1つは中央管轄、6つは地方管轄に従属)、24の労働村、484の人口地帯、19の公共体構成部がある。

ハバロフスク地方は、オホーツク海と日本海(間宮海峡)に囲まれている。最大の島シャンタル島を含む島部を併せた海岸線の長さは3390kmに達する。地方には、非常に多くの河川の結びつきがあることが特徴的だ。大きい結びつきはアムール河の太平洋流域、小さい結び付きはレナ河の北氷洋流域にある。

地方の領土で北部地域は、北極圏から430kmの位置にある。南端部は北海道より北を通る緯度線上に位置する。

地方は中国と国境を接する。ロシアの領内では、隣接境界地域に、沿海地方、ユダヤ自治州、アムール州、マガダン州、サハ共和国(ヤクート)がある。

地方は、その領域内を近代的な条件で自然見学ができる旅行の大きなポテンシャルを持っている。地方の領地は、非常に多くの要素が複合したモザイク性が特徴であり、それは休息旅行をする際の魅力的な風景を醸し出している。

地方の歴史は、郷土研究博物館、芸術博物館、地質学博物館などの多くの展示物で紹介されている。旅行者は、地方の開拓者(パイオニア)の探検の足どり、北部地方の開発、毛皮獣狩猟や金採掘の発展の様子、トラスシブ鉄道やバム鉄道の建設などについて多くの興味ある歴史を知ることができる。

ハバロフスク地方は、ロシアでも最も多民族で構成される地方のうちの1つだ。ここには、様々な民族文化、風習、宗教的伝統が密接に絡み合っている。ナナイ族、ウデゲ族、ウリチ族、オロッコ族、オロチ族、などが特別民族分布圏を形成している。ハバロフスク市から75kmに位置するアムール川岸には、紀元前1万2000年前の古代住人による非常にユニークな岩石壁画「シカチ-アリャン岩石壁画」が公開され、考古学記念碑になっている。ガーシという名で呼ばれる懸崖からは新石器時代の古都が発見された。北方及びアムール河岸の少数住民の民族文化や習慣は、民族博物館や民族芸術家内工芸作業場が建てられた古代民族村すなわち定住部落で見ることが出来る。

プリアムーリエ下流地帯(アムール川の下流域)に旅行する人の関心を引き寄せているのは、原生のままの状態を保ち豊富な史跡があることだ。ここには、豊富な山岳地帯風景、多様な生物群の生息するスギ-広葉樹林そして産卵河川が多数ある北部のシホテ-アリーニがある。

すべてが珍しく面白いシャンタル諸島は唯一無二の真似のできない自然だ。ここには岬と岩、風変わりな岩石と神秘的な洞窟が多数あり、さらに、水晶のように純粋な小川や河川の水、大量の滝、呪文でもかけているかのように押し寄せてくる満ち潮と引き潮、鳥の鳴き声のざわめき、魚釣り愛好家のために広々とした場所があり、イチゴやキノコの採集も可能で、さらには、密林の主人、クマとの予期せぬ出会いもある。全世界で約40-60匹しかいないグリーランドのクジラの群はこの地帯に集中している。

アヤンスキー郷土植物センター、さらに、最高に純粋な水が流れる産卵河川、鳥市、忘れることのできない海などの風景や散策は、ロマンチストや空想家を魅惑させる。

複雑さの度合いで種々の程度があるが浮送に適しており、美的に魅力あり、アマチャ魚釣りをすることが可能なバロフスク地方の河川は、今の所はまだ需要が起きてないが今後は巨大な旅行資源になるだろう。ロシア人だけでなく、外国の旅行者も引き付けている特別の旅行対象はアムール川だ。形態学および形態系統指数、発展の歴史、風景の多様性、魚類相の豊富さ(約130種類)から判断すれば、この川はロシアには他に類がない。

ハバロフスク地方の森林生態系は、豊富な生物多様性を有するのが特徴だ。導管性(脈館性)植物を構成するすべての種別の合計は2000種類に上り、極東に生息する全生息種別数の半数になる。この数字は単位面積当りの換算でロシアの平均値をはるかに上回る。狩猟動物の生息数についてもハバロフスク地方はロシア連邦で4位を占め、そのリストには29種を含まれる。

旅行者に変わらなく高い関心を引き付けているのは、ハバロフスク地方の行政の中心で極東連邦管区の首都であるハバロフスク市だ。

1858年に建都されたハバロフスク市は、アムール川の右急勾配岸の上を50km以上に伸びている。ハバロフスク中心地の昔からの建築物は、赤と灰色のレンガでできた独特のアンサンブル(建築物のまとまり)を漂わせている。これらの建築物は、過去の知性ある風情と未来のひたむきさを融合させている近代の建物と見事に調和している。市の壮大な眺望は、ディーゼル船で、魅力たっぷりのアムール川巡り遊覧や今世紀の始めに世界で最長になった橋の下を遊覧しながら、同船のキャビンからも堪能できる。ハバロフスクの短期の滞在でも、選択で博物館、劇場、見本市を見学することにより、都市だけでなく地方全体について多くのことを知ることができる。アムール河岸に沿って散歩したり、岸の崖に出て、目の前に開けてくる広大な見晴らしや偉大なる川を堪能することも可能。また、都市のバス旅行を利用するのも良い。都市近郊の旅行スポットを見学することもできる。